diary

“Quem deseja ver o arco-íris, precisa aprender a gostar da chuva.” @pyi46

『君に叱られた』と『ウォーキングデッド』から見る『乃木坂46物語』

 

お久しぶりです。

突然ですが、皆さんは『ウォーキングデッド』をご存知でしょうか。アメリカで2010年から放送が開始された人気ドラマで、簡単に言うとゾンビが沢山出てくる物語です(雑すぎる説明)。

日本でも何度か話題になったりしているので見たことが無くても名前くらいは聞いたことがある人は多いんじゃないかなと思います。

今はシーズン10まで終わっていて、シーズン11で完結を迎えるらしいです。僕も好きでシーズン1からずっと見ているのでシーズン11が今から楽しみです。

10年以上続く作品なので物語の進行と共に色々な変化もあります。

最初は主人公だった人が今はもう出てこないし、初期の中心人物はほぼ死んでいます。シーズン1の主要人物は今はもう殆ど居なくて、最初はあまり目立っていなかった人が今は中心にいたりもします。

また長いだけあって登場人物も内容もかなり富んでいるので、普段全く目立たない人がある時期だけは主役級の扱いになったりもします。

第1話に出ていた登場人物が全て入れ替わって今は1人もいなくなっていても『ウォーキングデッド』として物語は続いていきます。

 

初期に居た人が今はいなかったり、初期は活躍してなかった人がいつの間にか中心人物になっていたり、或いは主役が時期によって変わったり、新しいキャラが増えたり。これってなんとなくアイドルに似てるなーなんて思います。

 

 

さて。

新曲の発表がありましたね。

『君に叱られた』

初めてパフォーマンスを見た感想は「「世代交代」を強く意識した楽曲だな」でした。

これは決して否定的な意味でもネガティブな意味でもないですし、何故そう感じたのかの理由はちゃんと後述しますが、それでもこーゆー話題は好きじゃない人もいると思うので、この先は許容できる人だけ読んでいただけると幸いです。

 

女性アイドルの世代交代って凄く難しくて、今までに成功したグループはないとも言われます。

そんな中で乃木坂はここ数年をかけてゆっくりと時間をかけて大切に世代交代をしてきたなという印象を受けます。成功させたい思いが強いというのもあるでしょうし、乃木坂がコケたらダメージを受ける人が多いというのもあると思います。乃木坂に関わる企業、製作関係、スタッフ等は勿論、乃木坂の人気が落ちたら櫻坂や日向坂にも影響が出るだろうし、それだけ乃木坂の存在が周囲に与える影響は大きいんだと思います。まさにインフルエンサー

 

ウォーキングデッドもここ数シーズンは視聴率が低下しているようです。長すぎて視聴者が飽きて離れてしまったことや、物語のマンネリ化、主人公が居なくなった影響もあるのかなと思います。

 

物凄い人気作品だったとしても、長く続ける事で視聴者が離れてしまう。それくらい世代交代ってのは難しいんだろうなと思います。

 

ゆっくりと大切に世代交代をしてきた乃木坂が、前作ではさくらちゃんセンター、今作では賀喜ちゃんセンターと新しい形を見せてきました。どちらも裏センターが卒業を控えたメンバーだったことも相まって、世代交代の印象をなんとなく受けてましたが、今作は特にその印象が強い作品だなと思いました。

 

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もし『ウォーキングデッド』のように乃木坂46の軌跡に『乃木坂46物語』(ダサい)とタイトルをつけるとしたら、シーズン1は何処まででしょうか。

色々な考えの人がいると思います。サヨナラの意味って人も、シンクロニシティって人も、againstって人もいるだろうし、或いはシーズン1はまだ完結してないって人も、もう今はシーズン4だって人も、またシーズンなんてものはないって人もいると思います。勿論正解なんてないし、正解を求めるつもりもないですが、僕個人としては完全にシーズン1の完結は『Sing Out!』だと思っています。

ぐるぐるカーテンから始まった乃木坂46の物語は、シングアウトを披露した事で一つの物語の完結を迎える。それくらいシングアウトの完成度は高いと思います。

これは楽曲の良さだけではなく、楽曲、歌詞、衣装、振り付け、MV。全てが今までの乃木坂の経験が培ってないと成り立たってない。

例えばこの曲が5枚目位に入っていたとしたら、もしかしたらアンダー楽曲だったかもしれないし、いい曲だね位の評価で終わっていたと思います。

23枚目だからこそ、それまでの乃木坂を作ってきた全ての経験値が集約されている。そしてそのスタッフや製作者含む彼女達が作品を通してファンに提示してきた答えが芸術作品と言ってもいい程に美しかった。

 

物語の途中で主要な人物が居なくなったり、新たな登場人物が増えたりと、数多のストーリーを見せてくれながら、乃木坂46はシングアウトの完成に向かって歩んできたとも言える程に、この楽曲は一つの完成系になっていると思います。

 

シーズン1の完結がシングアウトだとしたらシーズン2は何処からでしょうか。奇しくもシングアウトには4期生が初参加の4番目の光が収録されていて、そして次の楽曲はさくらちゃんがセンターを務める『夜明けまで強がらなくてもいい』です。

だけど僕はシーズン2の始まりは『I see...』だなと思います。

I seeは乃木坂の代表作の一つと言っていい作品だと思います。そしてそれを歌うのは4期生、今までの乃木坂にはない色を持った作品が、代表作の一つになった。そしてテレビでは選抜メンバーがオープニングダンスを踊ったり、先輩メンバーがライブで披露したり、後輩が作り出した新しい色の作品に先輩から融合していった。今まで作り上げてきた乃木坂の形は彼女達にとってとても大切なものだと思います。だけどそれを意固地にならずに、新しい色も受け入れていった。これって凄く乃木坂らしいなと思います。

アイドルにとってメンバーは仲間でもあるけど椅子取りゲームの相手でもあります。自分の立場を脅かす可能性がある後輩を、彼女達はいつも愛情を持って受け入れてきた。

そのやさしさがI seeへの接し方に繋がってるなと感じます。だからこの楽曲は4期生の曲ですが、4期生の代表作と同時に乃木坂の代表作だなと僕は思います。

新しい色を持った楽曲が、新しい乃木坂の代表作となった。だからシーズン2の始まりはI seeじゃないかなと僕は思います。

 

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そのI seeでセンターを務める賀喜ちゃんがセンターの新曲。

その裏センターにいるかずみんが、2015年の真夏の全国ツアーの時に飛鳥ちゃんの映像を担当した中でこんなことを言ってます。

同じ年代のみなみが太陽だとすると飛鳥は月だ

決して比較対象するわけじゃないですし、似てるわけでもないですが、賀喜ちゃんとさくらちゃんからも近しいものを感じます。同じ年代の賀喜ちゃんが太陽、さくらちゃんは月。

ネガティブで控え目だけど、パフォーマンスは見る者を惹きつけ、その表情からは気迫すら感じる。自分の立ち位置への重み、覚悟が伝わるさくらちゃんの表現はとても魅力的で、乃木坂の歴史を継いでいこうとする意思が伝わってきます。

いつも笑顔で周囲も巻き込む明るさを見せて、多才の裏には好きな物に対する努力と熱量が伝わってくる。自信の無さも努力と練習量で笑顔に変える力を持つ賀喜ちゃんからは新しい色を感じます。

 

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『君に叱られた』

作曲者はI seeと同じyouthcase。振り付けは違う人みたいですが、所々でI seeに寄せてるなという印象を受けました。そしてセンターに立つのはI seeでセンターを務めた賀喜ちゃん。これは賀喜ちゃんの為に作られた曲という意味ではなくて、I seeが4期生の楽曲から乃木坂の代表作になったように、先輩の方から新しい色に寄せていくことで乃木坂全体で新しい形を見せていこうとしている、そんな印象を受けました。先輩の方から新しいセンターを包んであげようとしてる、凄くやさしい曲だなと。

 

「君に叱られたことで君の存在がわかった僕」も今までの乃木坂の楽曲にはいなかった「僕」だなと思いました。もし西野七瀬がセンターだったら叱らせてしまったことを申し訳なく思うような曲だったかもしれないし、白石麻衣がセンターだったら叱ってほしい本音を隠したような曲だったかもしれないし、飛鳥ちゃんがセンターだったらなんだよ…叱るなよ…バカ…だったかもしれません(かわいい)

まぁ人によって印象は違うだろうしそんなことないと言う人もいるだろうし、これは勝手な僕の思い込みですが(上手い)

まなったんがインスタでタイトルを「君に叱られたい」と間違えていたらしくて、これももしかしたら今までの乃木坂だったら「君に叱られたい」になっていたからかもしれないなと思いました。

 

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前作ではさくらちゃんが今までの乃木坂の形に必死で食らいつくパフォーマンスを披露して、今作では逆に乃木坂全体で新しい乃木坂の色に合わせにいった。

シーズン2の始まりと共に現れた二人の新たな主要人物が、太陽と月のように、今までの乃木坂を系譜しながら新しい乃木坂も見せてく。『君に叱られた』の初披露を見ながらそんな物語が浮かんだので久しぶりにブログに書いてみた次第です(曲を聞け)

 

 

ウォーキングデッドも今は第1話の登場人物が一人も出てきませんが、一気にいなくなったわけではありません。物語の進行と共に徐々に入れ変わり、誰一人いなくなっても物語は続いて行く。

乃木坂物語(ダサい)も、いずれそうなる日がくるんだろうなと思います。

1、2期生が作り上げた乃木坂を3期生が引き継いで、4、そして5期生へと繋げていく。

どーでもいい余談ですが、3番目の風、4番目の光と来て、もし5期生にも楽曲があるとするならタイトルは5番目の色じゃないかなと予測してます。理由は前述したとおり、新しい色を見せることが世代交代のカギになっているようなプロデュースをしてきてるように思うからです。

 

 

そして新たなセンターを常にフロントで支える飛鳥ちゃんの存在。

もし仮に『乃木坂46物語』(ダサい)のシーズン1がシングアウトで完結するなら、シーズン1は『齋藤飛鳥物語』(ダサい)でもあったと思います。推し補正抜きにしても。飛鳥ちゃんの成長が乃木坂が大きくなった理由の一つと言っても過言ではないなと思います。

かずみんは前述した飛鳥ちゃんの映像の中でこんなことも言ってます。

飛鳥はダンスも歌もできる。
トークも個性的だ。
ライブとかで間違えるのを見たことがない。
私、高山が個人的に思うことだが飛鳥は一番可能性があるメンバーなんじゃないかって思う。
今は若いし、まだまだ子供だけど。
飛鳥がもし乃木坂のリーダーになるような日が来るとしたらワクワクする。
私はいつかそのリーダー像を見てみたい。

今や乃木坂を牽引していると言ってもいいほどの存在になった飛鳥ちゃん。6年前にこんな言葉を残したかずみんがその姿を見届けて卒業していくのも、乃木坂物語の一つだなと思います。

 

 

君に叱られたの感想を書こうと思っていたら飛鳥ちゃん可愛いに着地してしまいました。

いやー、君に叱られた、いい曲ですね(雑な終わり方)