diary

“Quem deseja ver o arco-íris, precisa aprender a gostar da chuva.” @pyi46

「センター」のお話

 

 

センターとは────

 

1.
中央。中心。中心地。中心となる機関。
 「技術―」
2.
野球などで、中堅手。また、バスケットボール・サッカーなどで、中央を定位置とする選手。

 

Google先生より引用────

 

更にWikipedia先生を見てみると、

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・アイドルグループの楽曲のフォーメーションで、フロントの中央の位置及びそこを担当するメンバー。

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とあります。

 

そしてこれは知恵袋先生に書いてあったのですが、おニャン子クラブの頃は曲によって前に出る子も変わって、この子がセンターだという位置づけは無かったそうです。

アイドルグループで中心に立つ人がセンターだという印象、そしてファンのセンターに対する重要度が強くなったのは、特にここ最近の事だと思います。

 

 

世の中には様々な名曲が存在しますが、その曲の持つ顔も曲によって様々だと思います。

 

例えば「糸」

中島みゆきの曲ですが、多くのアーティストがカバーしていて、糸と聞けば福山雅治をイメージする人も、bank band(桜井和寿)をイメージする人もいるでしょう。

これは「曲」に顔があるからだと思います。

 

例えば「負けないで」

24時間テレビ等で多くの人が歌っている姿を見てると思いますが、負けないでと聞くとZARDが歌ってる姿が浮かんできます。

これは「歌い手」に顔があるからだと思います。

 

 

秋元康がラジオの中で「どうしてそんなに曲を量産出来るのですか?」と聞かれて「私はアーティストではないから拘りがない」的な事を言ってました。

作詞家にも自分の気持ちを歌詞に込める人、曲に合わせて歌詞を書く人、世の中の風刺を歌詞にする人、様々なタイプがいると思いますが、秋元康は歌い手を見て、どんな歌詞を書けばどんな物語になるのかを考えて歌詞を書くそうです。

元々作家だった彼は、曲の中にもドラマを作ろうとする。

つまり、人ありきの作詞家です。

その人を見る力が飛び抜けてるから、沢山のヒット曲を生み出してきた。

「糸」のように誰が歌っても顔が出来る曲ではなく、「負けないで」のようにこの人が歌うから顔が出来る、そんな曲を作る作詞家なんだと思います。

 

 

突然ですが、僕は橋本奈々未の「ないものねだり」が大好きです。

橋本奈々未の不思議な魅力と、どこかしら儚げな曲の雰囲気が凄くあっていて、何度聞いても胸が切なくなるような、寂しくなるような、だけどこの曲と出会えてよかったと思えるような、そんな曲です(僕の中で)

秋元康が人ありきで曲を作る人だとするならば、この曲は橋本奈々未の醸し出す人間性からイメージして作られた曲だと言えます。つまり、橋本奈々未だからこの曲が出来た。もっと大袈裟に言うならば、橋本奈々未と言う人間の魅力がこの曲を作った。

僕はそう思ってます。

 

 

では、秋元康は乃木坂の曲を作る時に何をイメージするのか。誰をイメージするのか。

それはグループ全体の時もあるだろうし、「センター」の時もあると思います。

 

例えば「ハルジオンが咲く頃」「サヨナラの意味」はセンターをイメージして作った曲だろうし、「乃木坂の詩」「きっかけ」は乃木坂をイメージして作った曲だと思います。

 

そして秋元康は、生駒里奈の卒コンでこんなメッセージを残しています。

 

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2011年8月21日

オーディション会場で初めて君と会った日のことを今でも覚えています。

審査員の大人たちの視線に居心地悪そうな表情が印象的でした。

でも、その瞳の奥に何か強い意志を感じました。

センター候補だった他のメンバーが脱退した時、僕は迷わず、君を中心に乃木坂46を構成しようと思いました。

それから5作連続でセンターという重責を担った君は心身ともに疲れ果てたことでしょう。

そんな君をイメージして書いたのが

君の名は希望』です。

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6枚目以降は色んな子がセンターをやっているし、彼女がセンターを務めた期間は活動期間全体の中で考えると僅かです。「乃木坂のセンター」本当はその印象は違うのかもしれない。

だけど未だにファンの中で人気の「制服のマネキン」「君の名は希望」そして僕が個人的に好きな「羽根の記憶」、これらは「センター生駒里奈」なくしては生まれなかった。

初めての紅白で、乃木坂全員で歌う「君の名は希望」は存在しなかった。

だから僕は言います。「生駒ちゃん、センターを務めてくれてありがとう」と。

 

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生駒ちゃんの卒業で、乃木坂が第2章に入ると言う人もいます。

僕は誰かの卒業のタイミングを第2章と言ってしまうのは好きではないです。

だけど、20枚目シングルは3期生が1.2期生とちゃんと混ざって活動する最初のシングルとも言えます。

そーゆー意味で、新しいスタートとは言えるかなと思います。そのタイミングが生駒ちゃんの卒業とたまたま重なった。だからこのタイミングを第2章と呼ぶなら、これはまさにシンクロニシティですね(上手い)

 

 

これは自論ですが、どんなにいい曲であっても、「センター」をイメージした曲の方がはっきりと曲に輪郭が出て世間に浸透しやすいと僕は思います。

AKBがカラオケランキングで世の中に広く認知されるきっかけとなった「ヘビーローテーション」や世代問わず人気になった「恋するフォーチュンクッキー」、これらはAKBの曲でもあり、大島優子の、指原莉乃の曲でもあると言えます。

 

まいやんが以前テレビで「乃木坂の楽曲をもっとカラオケで歌って欲しい」的なことを言ってました。

第2章となった乃木坂、「君の名は希望」の顔と言える生駒ちゃんはもういません。

今後出てくる曲に新しい顔が出来て、新たな乃木坂の代表曲となり、国民的なヒット曲となる。僕はきっとそうなると思ってます。もしかしたらそれこそが、本当の第2章の始まりなのかもしれないと思います。

 

 

前置きが長くなりました(ほんとになげぇ)

 

 

生駒ちゃん、卒業おめでとう、そしてありがとう。